インタビュー

2019

プロジェクトに関わる方の声②(2019)

 東日本大震災後、復興への関わり方を模索していたとき、宮城県の地図を広げて考えてみると、甚大な被害を受けたと思われたのが貞山運河でした。実際に見に行き、運河をなんとかしなければならない、価値ある資源として活用する方法があるのではないかと考えました。以来、貞山運河研究所のメンバーと情報交換や議論を重ねたり、新浜町内会の方と一緒にさまざまなことに取り組み、2019年の6月からは誰でも気軽に参加できるように「貞山運河倶楽部」として活動を始めました。

 貞山運河は、歴史的土木遺産であり、震災遺構です。国内外を問わず「貞山運河を見てみたい」と言ってもらえるような場所にしていきたいです。川俣さんは世界中にファンがいますから、ここに作品があると、人がたくさん集まってくれるのではないかと期待します。

 2019年からは「新浜みんなの家」の隣の土地を仲間5人で借りて、「となりの畑」と呼んで活動しています。今はまだ畑仕事が中心ですが、みんなで集まって楽しめる場所にしたいと今からいろいろと考えています。

『季刊「まちりょく vol.36」』(公益財団法人仙台市市民文化事業団、2019)

上原啓五(貞山運河倶楽部 代表/となりの畑 代表)
用語集